心療内科 医院開業のポイント...

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診療科目別 医院開業のポイント

心療内科 医院開業のポイント

特徴と注意点

社会情勢の複雑化が進むにつれ、サラリーマンなどの社会人層の精神疾患が増えています。
また、関連法の改正に伴い、ストレスチェックが義務化されたことにより、これまで潜在的であった患者の顕著化が見られます。今後、ますますの需要増が見込まれます。

心療内科の開業については、全ての診療科の中で最も設備投資が少なくて済みます。テナント開業の場合では、自己資金ゼロでの開業も可能です。
ただし、特に都心部での心療内科標榜の開業は少なくなく、近隣地域の競合医院の有無と併せて、評判等のリサーチが重要となります。

立地については、視認性を重視する他科目とは違い、あまり人目につかない、ビルテナントの場合には空中階で、心療内科を受診するというのが分かりにくいという配慮が必要です。
最近は、心療内科においても、専門性を強調するケースが増えており、アルコール依存症、出社拒否症、テクノストレス、拒(過)食症を前面に打ち出しての開業で、この患者層をターゲットにする場合には、利便性を第一に、駅より徒歩3~4分の場所での開業が理想です。
一方、高齢社会の到来・公的介護保険への対応、児童期・小児の精神的な疾病や行動障害への専門的診療をメインとする場合には、駅周辺ではなく、住宅地に近い商業施設内、もしくは、住宅地・商業施設等の近隣での開業も可能と考えます。

内装については、気軽に話せるよう落ち着いた色を使った内装をお勧めします。待合室についても、例えば仕切りパネルを設ける、可能なら個室に近い環境を整え、プライバシーに配慮することもポイントのひとつにあげられます。
心療内科の患者さんは、インターネットを通じてクリニックを探すことが多いので、立地・内装等で、プライバシーに十分配慮していることをアピールし、『このドクターに相談したい』と思わせるようなホームページ作成を心がけましょう。

最後に、業務効率化や、スペース・人員配置の観点から、院外処方にするケースが多いですが、調剤薬局についても、プライバシー配慮に積極的な、信頼できる薬局を確保することについても考慮する必要があります。

必要面積と開業物件立地(選定)ポイント

物件立地について

立地選定は希望するエリアを絞り込み、物件の目星を付けて診療圏調査を行い、あらかじめ定めた診療コンセプトを考慮して選定をする。自院の強みを明確化することで、対象とする患者層や地域性が浮かび上がる。そして、事業シミュレーションをした上で十分に経営に成り立つ物件がどうか確認するのがいいでしょう。

必要面積
約20坪前後。デイケアありなら、約40~50坪が必要。

ポイント
心療内科は、最近では社会的に認められてきましたが、まだ通院することに抵抗を持たれている人が少なくありません。他の科目は視認性が非常に重要だったりしますが、この科目に関しては、あまり人目のつかないビルテナントの中高層階がいいでしょう。心療内科に通院するのが分かりにくい立地がベストだといえます。医療機器もほとんど必要としないため、事務所仕様の物件でも開業できるのが心療内科の特徴です。

おすすめ開業形態

戸建てクリニック

①土地を購入(または所有地)
②土地を借りる
③建て貸し(リースバック)

メリット
設計プランの自由度が高く希望に合ったクリニックを作ることができます。また、駐車場の台数も確保できる場合も多いので車を利用した来院患者の確保も見込むことができます。

デメリット
開業資金が多額となり、開業後の資金繰りも含めて資金調達を考える必要があります。また、開業までの期間が長く、時間や費用のロスがでることもあります。

ビル診療所

①スケルトン
②事務所仕様
③医療ビル
④医療モール

メリット
初期投資が比較的少なく開業資金に応じた計画を立てることができます。また、駅前など好立地物件や医療モールなど集患しやすい面もあります

デメリット
設計プランの自由度が低く、制約も多いことがあります。診療科目によってはクリニックに適さない場合や家賃の関係上、窮屈な設計になることもあります。医療機器の搬入や設置、空調設備、換気設備、給排水設備などの検討が必要となります。

第三者より承継したクリニック

メリット
施設の内装や医療機器など承継することにより初期投資がまったくの新規開業より少なくてすむ場合があります。そして、何より、患者を引き継げること、当初よりある程度の患者を確保できることが大きなメリットとなります。また、スタッフの継続雇用もメリットとなりうる材料にもなります。

デメリット
前院長の診療方針を無視してしまうと今まで通ってくれていた患者が離れてしまうことがありますので、自分らしい診療方針にとらわれることなく少しずつ変えていくことが必要となります。
また、既存の施設を利用する必要があるので改修や医療機器の入れ換えなどの制約が多いことが考えられます。

内装レイアウトのポイント

メンタルクリニックでは、患者さんからドクターやスタッフの安全を確保することが大きなポイントになっており、各室とも2つ以上の出入口を設け、患者さんが急変した時に避難できるよう配慮が必要です。
その他、待合の椅子は患者さん同士が向き合わないよう、一方向に向けて配置し、院内の配色については刺激の強いものや不安定な色合いは避けるようにするのが望ましいです。

広告活用について

近隣の医療機関には行きづらい科目と考える事ができますので、地域密着型の広告媒体よりもホームページや広範囲に展開できる広告媒体を選択すると効果的です。

高齢者・会社員・主婦などが主なターゲットになります。また、心の病を持った方をターゲットとするため、ホームページやフリーペーパーなど家庭で見ることができる広告が効果的でしょう。

適正な人員配置

受付、心理士
受付スタッフと心理士の採用になります。心理士に関しては常勤ではなく臨時の心理士で対応しているケースも多いです。

資金計画

内科をベースにして、各診療科目ごとに資金計画を比較します。

テナント保証金:交渉が可能な場合もありますが、10カ月分が基本となります。
広告宣伝費:ホームページ作成料や、看板等、内装サイン工事の費用になります。
什器・備品:待合の椅子や、診察室の机等の費用となります。
医師会入会金:地域によって違いますが、300万円~500万円のレンジが多くなっております。
開業コンサルタント:金額やお願いできる業務内容はピンキリです。数百万という会社もあります。
運転資金:事業が軌道に乗るまでの固定費(家賃や人件費等)の支払いに充てる資金です。多く確保できると安心です。
基本的には使途が限定されていない運転資金は借りにくいのですが、最近は多く借りることが可能となっております。

内装工事(30坪) 1,800万円
医療機器 200万円
テナント保証金 300万円
広告宣伝費 300万円
什器・備品 200万円
医師会入会金 400万円
開業コンサルタント 100万円
薬剤費 50万円
運転資金 1,500万円
開業前経費、予備費 100万円
合計 4,950万円

全体的にコストは小さく済むケースが多いです。ただ、最近は内装工事にお金をかけるクリニックが増えています。

損益分岐点

●設定条件●
固定費は、統計データ固定費−専従者給与で設定
借入5,000万円、15年元利均等返済、金利0.1%、据え置きなし→毎月返済額 約28万円
借入7,500万円、15年元利均等返済、金利0.2%、据え置きなし→毎月返済額 約42万円
生活費70万円

◎前提条件(単位:円)
固定費(月) 粗利益率 単価 日数
2,333,000 93.5% 5,000 20
◎借入5,000万円のケース(単位:円)
固定費+返済
+生活費
必要収入額 必要患者数(人) 粗利率 単価 日数
3,313,000 3,543,316 709 35 93.5% 5,000 20
◎借入7,500万円のケース(単位:円)
固定費+返済
+生活費
必要収入額 必要患者数(人) 粗利率 単価 日数
3,453,000 3,693,048 739 37 93.5% 5,000 20

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