脳神経外科 医院開業のポイント...

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診療科目別 医院開業のポイント

脳神経外科 医院開業のポイント

特徴と注意点

脳神経外科の開業の場合、MRIなどの検査機器を導入し本格的なリハビリテーションも行う、いわゆる「脳神経外科」的な開業と、そこまでの重装備を必要としない「神経内科」的な開業に分かれます。
近年の脳神経外科での開業では、MRIを導入する先生が多いように感じます。
MRIを導入する場合の最大の難点は、費用はもちろんですがハード面の導入経路の確保と耐荷重量です。
重量と導入経路を考えた場合、テナント開業だと建物の1階部分で開業する必要があります。既存建物で導入経路が取れない場合には、一部壁を壊す必要も出て来ますので、これから建築する物件で、導入経路が取れる段階でMRIを搬入しておけば理想的です。
さらにMRIは、初期導入費用の他に維持費も莫大な金額がかかります。
よって、ある程度の検査人数を確保しなければ、診療所にとっての武器であるべきMRIが最大のお荷物になりかねません。
それを解消する為に、近隣の整形外科等の患者さんの検査紹介を受ける事も重要になって来ます。
一方で、都市部では画像診断センターも多く、自前でMRIやCTは持たずにそこを活用するのも一つの方法です。

神経内科的要素の強い診療所であれば、現代人に多い片頭痛に力を入れ、「頭痛外来」をホームページで前面に打ち出し成功を収めている診療所も見受けられます。

脳血管疾患や運動器リハビリテーションも収益の大きな柱となります。
これらのリハビリテーションを実施するには、OT・PT・ST等のリハビリスタッフを採用する必要もあります。専門職を採用すると、どうしても人件費が高くなりますが、専門性を高め患者満足度も向上させられますので一考の価値はあります。
ただ、効率的にリハビリ患者を増やす努力が必要になります。
通所リハを並行して実施するのも、リハビリ患者を増やす一つの手段です。

脳神経外科は初期投資が大きくなりがちですから、どの診療科目もそうですが、特に脳神経外科での開業はより細かい事業計画の立案が大事です。

必要面積と開業物件立地(選定)ポイント

物件立地について

立地選定は希望するエリアを絞り込み、物件の目星を付けて診療圏調査を行い、あらかじめ定めた診療コンセプトを考慮して選定をする。自院の強みを明確化することで、対象とする患者層や地域性が浮かび上がる。そして、事業シミュレーションをした上で十分に経営に成り立つ物件がどうか確認するのがいいでしょう。

必要面積
約25~30坪。CT・MRIを設置するなら約60~70坪が必要。

ポイント
かなり専門性が高い分野で病診連携が特に重要です。勤務していた病院の近くでの開業も一案でしょう。また、他の科と比べると競争率も比較的少ない分野です。車イスの患者様も多く、エレベーターやバリアフリーが必要でしょう。

おすすめ開業形態

戸建てクリニック

①土地を購入(または所有地)
②土地を借りる
③建て貸し(リースバック)

メリット
設計プランの自由度が高く希望に合ったクリニックを作ることができます。また、駐車場の台数も確保できる場合も多いので車を利用した来院患者の確保も見込むことができます。

デメリット
開業資金が多額となり、開業後の資金繰りも含めて資金調達を考える必要があります。また、開業までの期間が長く、時間や費用のロスがでることもあります。

ビル診療所

①スケルトン
②事務所仕様
③医療ビル
④医療モール

メリット
初期投資が比較的少なく開業資金に応じた計画を立てることができます。また、駅前など好立地物件や医療モールなど集患しやすい面もあります

デメリット
設計プランの自由度が低く、制約も多いことがあります。診療科目によってはクリニックに適さない場合や家賃の関係上、窮屈な設計になることもあります。医療機器の搬入や設置、空調設備、換気設備、給排水設備などの検討が必要となります。

第三者より承継したクリニック

メリット
施設の内装や医療機器など承継することにより初期投資がまったくの新規開業より少なくてすむ場合があります。そして、何より、患者を引き継げること、当初よりある程度の患者を確保できることが大きなメリットとなります。また、スタッフの継続雇用もメリットとなりうる材料にもなります。

デメリット
前院長の診療方針を無視してしまうと今まで通ってくれていた患者が離れてしまうことがありますので、自分らしい診療方針にとらわれることなく少しずつ変えていくことが必要となります。
また、既存の施設を利用する必要があるので改修や医療機器の入れ換えなどの制約が多いことが考えられます。

内装レイアウトのポイント

脳神経外科はしびれや麻痺の症状に対して理学療法などのリハビリを行う事が多い為、クリニックの平面構成 はリハビリ中心の整形外科に近いものとなるケースが多いです。
又、車椅子や歩行補助器具などで来院される患者さんも多い為、バリアフリー化はもちろんの事、通路や待合スペースに余裕を持たせて患者さんの利便性を考慮する必要があります。
その他、クリニックとしてMRIを導入されるケースが殆どですので、計画段階において搬入経路や床の耐荷重などの確認が必要になります。

広告活用について

競合医院が少なく広範囲からの来院を見込むことができるため、広告展開は広めのエリアを設定しましょう。また、CTやMRIなどの医療機器を導入している場合には近隣病医院との連携も重要になるため、パンフレットなどを利用すると効果的でしょう。

高齢者が主なターゲットになりますが、会社員などもターゲットになるため、通勤で使用する交通機関への広告も効果的です。

適正な人員配置

受付、看護師、リハビリ助手、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)
基本的には受付、看護師の人員配置で問題ありませんが、リハビリを行う場合には、採用人員は増加することになります。

資金計画

内科をベースにして、各診療科目ごとに資金計画を比較します。

テナント保証金:交渉が可能な場合もありますが、10カ月分が基本となります。
広告宣伝費:ホームページ作成料や、看板等、内装サイン工事の費用になります。
什器・備品:待合の椅子や、診察室の机等の費用となります。
医師会入会金:地域によって違いますが、300万円~500万円のレンジが多くなっております。
開業コンサルタント:金額やお願いできる業務内容はピンキリです。数百万という会社もあります。
運転資金:事業が軌道に乗るまでの固定費(家賃や人件費等)の支払いに充てる資金です。多く確保できると安心です。
基本的には使途が限定されていない運転資金は借りにくいのですが、最近は多く借りることが可能となっております。

内装工事(60坪) 3,600万円
医療機器 7,000万円
テナント保証金 600万円
広告宣伝費 300万円
什器・備品 200万円
医師会入会金 400万円
開業コンサルタント 100万円
薬剤費 50万円
運転資金 1,500万円
開業前経費、予備費 100万円
合計 13,850万円

MRIやCTが必要となるので、医療機器購入費がかさみます。
坪数を広く確保する必要があり、シールド工事にも経費がかかります。

損益分岐点

●設定条件●
固定費は、統計データ固定費−専従者給与で設定
借入5,000万円、15年元利均等返済、金利0.1%、据え置きなし→毎月返済額 約28万円
借入7,500万円、15年元利均等返済、金利0.2%、据え置きなし→毎月返済額 約42万円
生活費70万円

◎前提条件(単位:円)
固定費(月) 粗利益率 単価 日数
4,023,000 87.7% 12,000 20
◎借入5,000万円のケース(単位:円)
固定費+返済
+生活費
必要収入額 必要患者数(人) 粗利率 単価 日数
5,003,000 5,704,675 475 24 87.7% 12,000 20
◎借入7,500万円のケース(単位:円)
固定費+返済
+生活費
必要収入額 必要患者数(人) 粗利率 単価 日数
5,143,000 5,864,310 489 24 87.7% 12,000 20

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